母さん 僕はすっかりだめになってしまいました ここのところ思うことと言えばわがままばかりですが 魚屋の痛んだ魚より 肉屋の腐った肉より 母さんの髪を食べたいものです 朝のくすんだ光より 冬の汚れた雪より 母さんの肌に触れたいものです 街の人々はまるで計算されたように動きます 僕はもちろん頭が悪いですので どこへ行けばいいのかわかりません 母さんの胎内へ戻らせてください 母さん 母さん ああ あ 母さんが死んだ畳の上で僕は自慰をするのです